・越前鳥の子紙は紙の王にふさわしい紙(和漢三才図会)と評された。
・日本最初の藩札(福井藩)は越前和紙。
・明治政府による太政官札も越前和紙。
・紙幣製造の技術指導は越前和紙の職人が上京して行った。
・地元に造幣局の出張所があり、百円札や千円札を作っていた(昭和15年頃)。
① 和紙の種類が日本一。
「越前和紙産地でそろわない和紙はない」と言われています。
② ひっかけの製法による装飾和紙。
越前和紙産地ならではの和紙です。
③ 手漉きの襖漉きが専業として行われているのは越前和紙産地のみ。
襖以外の大判の和紙製造も得意としています。
越前和紙産地では、日本で唯一全国紙業界から崇敬を集める紙の神様・紙祖神
川上御前様をお祀りしている。
川上御前様は女性。
紙漉きが伝わった頃は、あたり一面湿地かつ葦が生え、
開墾もされておらず、日照時間も少ない、農地に適さない地で、
大滝の村民は貧しい暮らしを送っていた。
以下は、越前和紙産地に残る川上御前伝説です。
― 継体天皇が男大迹王(おおとのおう)として、
まだ、この越前に潜龍されておられたころ、
岡太川の川上の宮が谷というところに忽然として美しいお姫様が現れました。
「この村里は谷間であって、田畑が少なく、生計をたてるのにはむずかしいであろうが、清らかな谷水に恵まれているので、紙を漉けばよいであろう」
と、自ら上衣を脱いで竿にかけ、
紙漉きの技をねんごろに教えられたといいます。
習いおえた里人は非常に喜び、お名前をお尋ねすると、「 岡太川の川上に住むもの」と答えただけで、消えてしまいました。
それから後は、 里人はこの女神を川上御前(かわかみごぜん)とあがめ奉り、 岡太神社を建ててお祀りし、その教えに背くことなく紙漉きの業を伝えて今日に至っています。
和紙の製法が伝来してから、越前和紙の産地は時の権力者によって守られ続けてきました。
時代のニーズに合わせ、様々な紙漉きの技術を編み出し、和紙の一大生産地として、日本全国に和紙を届けています。
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