昨日4泊5日で行われた東大襖クラブの合宿が無事終了しました。
様々至らない点があり、ご迷惑をおかけしましたが、そこは東大の頭脳でカバーして頂き、なんとか乗り切ることができました。
東大襖クラブが弊社と一緒に共同作業をしている!という歴史的瞬間を一秒たりとも逃してはならないという気持ちで、追いかけまわした5日間。
撮った写真、動画の数々を眺めながら、楽しくシルバーウィークを過ごすことになりそうです。
<盛りだくさんの日程>
予定詰め込みすぎました。これでこなせるのは若さゆえですね。張り替えてもいないのについて行くだけでひーひーでした。
1日目 昼着。福井新聞の取材。
2日目 午前は福井新聞の取材。襖張り替え。
3日目 襖張り替えに加え、午後は手漉き障子紙の張り替え動画撮影。夜は越前和紙青年団のカレンダー漉き見学、小間紙漉きの体験。
4日目 早朝、大滝神社・岡太神社見学。襖張り替えに加え、午後には襖張り替え実況動画。お昼は油団の座敷で夏障子に囲まれながら越前そば。夜は人間国宝岩野市兵衛ご夫妻も招いて打ち上げ宴会。
5日目 工場見学(滝製紙、岩野市兵衛、岩野平三郎製紙所、有限会社やなせ和紙、信洋舎)、卵立の工芸館と紙の博物館見学。
※襖張り替え実況動画、手漉き障子紙張り替え動画は編集し次第、HPに掲載させて頂きます。
東大襖クラブのすごいところ①「段取り」
襖の張り替えをご存じない方も多いかと思います。
襖の張り替えには枠を外す、襖の骨組にベースとなる薄い紙を貼る、乾かす、表の襖紙を張る、枠をはめる等、様々な工程があり、どれも技術を要するのですが、絶対に外せないのは襖が部屋のどの部分のものかをマークしておくこと。
襖には表裏があります。引き手の左右あります。上下ももちろんあります。襖を分解することによって、それらが分からなく(分かりにくく)なります。
そこでマスキングテープ等を駆使し、後から確認できるようにします。
各工程で、裏表左右上下、です。
また、今回は大量の襖を張り替える為、乾かす時間は別の案件の作業になるのです。
私はだいぶ序盤の方でついていけなくなりましたが、さすがは東大生。
さくさくとリーダーが仕切り、作業を進めていきます。圧巻でした。
東大襖クラブのすごいところ②「紙を食べる事件」
4日目の夜、打ち上げ宴会も盛り上がってきたころでした。
人間国宝岩野市兵衛さんが紙の説明の為にご自身の生漉き奉書を持ってきて下さり、紙の丈夫さに感動していました。
東大生の中から紙の喰い裂きをしたい!という声があがり、市兵衛さんがやっていいよとのこと。すぐさま集まって喰い裂きに夢中になる東大生。
喰い裂きとは…水を使って線を引き紙を裂くこと。紙の裁断方法の一つ。
喰い裂きをすると、紙の断面がけば立つ。そのけば立ちをみて繊維が長い!!と大盛り上がり。
その繊維を見ながら、紙を食べだした(正確に言うとなめた?)方が。口の中の水分をスッと長い繊維が吸うらしく、その吸収力がすごいと。気づけば東大生ほぼ全員していました。
「(いろんな意味で)すごいな・・・」と思った夜でした。
今回は「合宿」という形でしたが、この活動を「出張」という形にできたらと思っています。
お客様に襖の良さをご理解頂いて張り替え件数を増やし、採算を合わせ、仕事で来て頂きたいということです。
襖を文化の保存の対象としてではなく、現代のニーズに合わせて提案していく。
現代でも実用的で魅力的なものだと伝え、買って頂ける流れを作ることができなければ、越前和紙という伝統工芸は、博物館のガラスケースの中だけで見られるような骨董品になってしまいます。
今が勝負の時。弊社も若い力を借りてより一層力を入れていきたいと思います。
5日間合計で張り替えて頂いた襖はなんと52面!障子は12面!
長い工程でしたが、最後まで丁寧にプロの仕事をして頂きました。
襖クラブの皆様、本当にありがとうございました。
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