40年販売し続けるベストセラー!?長田榮子のEICO BAGに迫る

長田榮子 越前和紙バック
いずみ

こんにちは。長田製紙所の長田泉です。

今回は、テレビでも長年取り上げられ、愛され続けてきた“EICOBAG”について、生みの親の長田榮子にインタビューしてみました。おばあちゃん、よろしくね~

えいこ
はーい。

きっかけは廃棄される紙

いずみ
じゃあ、まず…EICO BAGを作ろうと思ったきっかけは?
えいこ
うちは昔から、襖の紙を漉いているけど、襖の紙って大きいでしょ。

※襖紙サイズ…約1m×2m

その大きい紙のうち、たった一点でもだめだったら、製品にはできず、全部捨てないといけなかった。

えいこ
それがもったいなくて、何かに使えないかと考え始めたのが、EICO BAGが生まれたきっかけだね。
いずみ
手間暇かけて作った紙を簡単に捨てたくない、もったいないって気持ち、すごく分かる。

オンリーワンのEICO BAG

長田榮子
いずみ
EICO BAGはどういった所にこだわって作ったの?
えいこ
こだわりはたくさんあるけれど…。EICOBAGは自社で漉いた襖紙を使い、全て漉き職人の手で作り上げる。襖紙でデザインされた柄や色はオリジナル。紙は襖紙の厚さで、揉むとシワが深くなる。その独特の質感も大事にしているかな。
揉み紙

100%社内生産!一枚一枚手揉みしています。

えいこ
あと、使いきったら、朽ちて、燃やして、灰になり、土に戻る。その循環は大切にしたいと思っているよ。だから、最初は金具をつけていたけど、今は紙100%で作ることにこだわっているね。
EICOBBAGー持ち手

持ち手も紙なのです!丈夫な楮100%!

えいこ
手漉き和紙を、普段から使ってもらえるようにという気軽さはもちろんのこと、他に一つとして同じものがない、オンリーワンの一品を作ることも大事にしたくて。それは、EICOBAGだけじゃないけど。
EICOBAGオリジナル

最近作った渾身の作!

いずみ
確かに、いつも「人と同じなものは持ちたくない」って言ってるもんね。

揉み紙がくせ者…?

長田榮子
いずみ
EICOBAGを作る中で一番難しい所はどこ?
えいこ
そんなに難しい所はないけれど…
いずみ
えっ!(それ言っちゃう?笑)
えいこ
うーん…。紙のシワが深いから、ひっぱれば伸びる。だから、寸法を測るのは難しいかもしらんね。
いずみ
確かに、揉み紙って切ると、すぐ斜めになっちゃうんだよね~。

「とにかく手を動かす」

長田榮子
いずみ
ちなみに、どんなことを思いながら作るの?
えいこ
作る時は何も考えてないことが多いよ。
いずみ
それは分かる。私も何も考えてない。
えいこ
ただ、一点一点、持って下さる方、使って下さる方を想像しながら作るのは楽しいね。
えいこ
40代の方だったら、こんな色でこんな模様のものが良いけど、70代の方だとこういう服だから、この柄が合うね~とか。そういうことを考えながら、デザインして作るのは楽しいよ。
いずみ
そうなんだね。おばあちゃんは紙漉き職人であり、デザイナーでもあるのがすごいよね。
えいこ
いや、ほんなデザインなんかはうまくできんのやって。
えいこ
ただ私は、そのデザインやらなんやらが、いいものでなくても、普通のものでも、とにかく完成させてしまうの。それを何回も繰り返して、いいものがいくつかできてきた。
えいこ
とにかく手を動かすってことだけは、ずっと大事にしてるね。
いずみ
そういう所、ほんとにすごいと思う。

そういえば、おじいちゃんが言ってた。

「榮子がある日、和紙でかばんを作るって言い出して。かばんの寸法とか作り方をどこかに習いにいって、すぐにこしらえてしもたんや。あの…勢いっていうか、それが本当にすごいよなー、あいつは。」って。

そういう勢いは見習いたいなあ。

えいこ
え、そんなこと言ってたの!?
いずみ
たぶん、おばあちゃんにも直接言ってると思うけどな~。まあいいや!
いずみ
とりあえず、今日はこんな感じで。ありがとう~!
えいこ
はーい。

 

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。EICOBAGへの熱い思いが伝わっていれば嬉しいのですが…!自分の祖母ながら、すごいおばあちゃん。毎日楽しいです。

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いずみ
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福井県越前市にて越前和紙製造している株式会社長田製紙所の長田泉です。 ショップサイトや蔵開きイベントにて販売中の和紙バック「EICOBAG」や揉み紙名刺入れ、御朱印帳などの紹介や、和紙職人の暮らしを綴ります。